アベちゃんの野幌森林公園の季節の観察報告


2020年 4月  5月  6月  7月  8月  9月  10月  11月
     

 4月の野幌森林公園の観察報告    

                        ボラレン会員 阿部 徹

コロナウイルス感染拡大の影響は甚大です。4月から5月の道内おける様々な自然団体の観察会や探鳥会が、延期や中止になっています。自然ふれあい交流館とボラレン共催の4月「春の花を見つけよう観察会」も、下見会を含めて中止となりました。三密を避け感染拡大を防ぐためには、当面の間は仕方がないことだと考えます。そこで今回できなかった下見会・観察会の代わりに、野幌森林公園を主なフィールドにしている自分が、野幌の森の自然報告をしてみようと思いました。私は、「エゾユズリハ」「四季美」「大沢」「桂」「ふれあい」「記念塔連絡線」の各コースを、その日の気分や見たいものによって散策しています。以下、420(月)までに何回か散策した勝手な観察報告です。 

1.野草の様子

(1)開花・開葉した野草

 ・フクジュソウ(すでに結実した個体も有)、アキタブキ、ザゼンソウ、アオザゼンソウ、ミズバショウ、エゾエンゴサク、アズマイチゲ、キクザキイチゲ、セイヨウタンポポ、キバナノアマナ、エゾノリュウキンカ、ヒメカンスゲ

(2)芽出し・開葉した野草

 ・ヒメザゼンソウ、エゾトリカブト、オオウバユリ、チシマアザミ、オオハナウド、バイケイソウ、セントウソウ、ネコノメソウ、ヒメヘビイチゴ、オオタチツボスミレ、ミミコウモリ、カタクリ、コンロンソウ、ニリンソウ、ヨブスマソウ、サラシナショウマ、キンミズヒキ、オオバセンキュウ、カラフトダイコンソウ、アメリカオニアザミ、ムラサキツメクサ、シロツメクサ

(3)ラン科の越冬葉、越冬した野草、その他

 ・サイハイラン、コケイラン、トケンラン、クルマバソウ、ツルリンドウ、ベニチャワンタケ

(4)越冬して確認できたシダ類

 ・オシダ、リョウメンシダ、ジュウモンジシダ、トラノオシダ、コタニワタリ、サカゲイノデ、 ホソバナライシダ、エゾフユノハナワラビ、フユノハナワラビ、オシャクジデンダ、ホソバトウゲシバ、イヌガンソク(胞子葉)

2.樹木の様子

(1)開花・開葉した樹木

 ・ケヤマハンノキ、ハンノキ、コバノヤマハンノキ、バッコヤナギ、エゾヤナギ、オノエヤナギ、イヌコリヤナギ、エゾノカワヤナギ、エゾノキヌヤナギ、ハルニレ、オヒョウ、キタコブシ、ナナカマド、ナニワズ、カラマツ、エゾニワトコ、シウリザクラ

(2)冬芽のままの樹木

 ・シラカンバ、ウダイカンバ、カツラ、シナノキ、オオバボダイジュ、ヤチダモ、アオダモ、ハシドイ、ミズナラ、カシワ、コナラ、オニグルミ、クリ、アサダ、サワシバ、キハダ、ミズキ、ニガキ、イヌエンジュ、ハリギリ、コシアブラ、タラノキ、ホオノキ、ハクウンボク、ヤマグワ、イタヤカエデ、アカイタヤ、オオモミジ、ハウチワカエデ、エゾヤマザクラ、ミヤマザクラ、アズキナシ、ドロノキ、チョウセンヤマナラシ、ノリウツギ、オオカメノキ、ミヤマガマズミ、カンボク、アキグミ、ツリバナ、オオツリバナ、ヤマウルシ、ツタウルシ、ツルアジサイ、イワガラミ、ヤマブドウ、ツルウメモドキ、

(3)常緑で越冬した樹木

 ・トドマツ、アカエゾマツ、イチイ、ハイイヌガヤ、エゾユズリハ、ツルシキミ、フッキソウ、

  ミヤマイボタ、ハイイヌツゲ、ヤドリギ(黄実)3.野鳥や動物、昆虫等 
 

3.野鳥や動物、昆虫等                                   

(1)アカゲラ、オオアカゲラ、ヤマゲラ、コゲラ、ゴジュウカラ、ハシブトガラ、ヤマガラ、
   シジュウカラ、エナガ、ヒヨドリ、ハシブトガラス、トビ、ホオジロ、ウグイス、

(2)エゾアカガエルとエゾサンショウウオの産卵、ハエやハナアブ類

4.観察して気が付いたことや疑問

(1)今年は降雪が少なく暖冬で雪解けも早かったので、フキノトウやフクジュソウの開花、それに続く野草の芽出しも早かったようです。エゾアカガエルの鳴き声や産卵を確認したのも、例年より一週間近く早かったと思います。すでにエゾサンショウウオの産卵も終了しています。

(2)ヤナギ類は、2月の下旬から冬芽のこげ茶色をした芽鱗を開いたり落としたりして、白い綿毛に包まれた花穂を見せていました。バッコヤナギやエゾヤナギ、オノエヤナギが、芽鱗を開く時期が早いようです。芽鱗は、寒さや乾燥やから冬芽を保護するものなのに、まだ寒さが続く時期にわざわざ芽鱗を開くことを不思議に思いました。ひょっとしたらこれらのヤナギ類は、開花するためには芽鱗を開いて寒さに当たる必要があるのかと思いました。

(3)記念塔連絡線の北海道埋蔵文化財センター近くに、バッコヤナギの雌雄同株(キメラ)になっている木が1本あります。開花した花を見ると、1個の果穂に雄花と雌花が半々についているもの、雄花が主のもの、雌花が主のものと3形態の花穂があります。よく観察している方のお話では、結実はしないとのことですが後日確認したいと思います。

(4)キクザキイチゲの白い花弁(がく片)を数えたら1420枚ありました。図鑑には、812枚と記載されていました。キクザキイチゲのがく片の数には、変異があるようです。アズマイチゲのがく片の数は、1213枚で図鑑の通りでした。

(5)雌雄異株のアキタブキやハイイヌガヤとツルシキミは、生えている雄株と雌株の数を比較すると雄株の方が多いようです。これらの種は、雄株数が多くなる傾向があるのかなと感じました。

(6)ザゼンソウとミズバショウは、雌性先熟でその時期の個体は肉穂花序上の小さな多数の花から糸状の白い花柱を出していてとてもきれいです。雄性期には黄色い花粉が、仏炎苞の底に溜まっています。個体ごとに、雌性期→両性期→雄性期と時期をずらして、自分の花粉で受粉しないようにしています。改めて観察し、その工夫に感心しました。

(7)キタコブシが開花、白い花で半開き状でした。花弁(がく片)を開いた中の様子は、真ん中の雌しべの集まりには多数の白い花柱が出ていて、その下の多数の雄しべはぴったりくっついて閉じていました。キタコブシも雌性先熟で、ホオノキと同じ仲間であることを再確認しました。

(8)芽出しのこの時期、エゾトリカブトは散策路の多くの場所に生えていて沢山見ることができます。しかし、成長して開花・結実の時期には、数は大幅に減っているように思われます。途中、昆虫等に食べられて数を減らしているのか疑問です。

   
  <フクジュソウ開花>     <エゾアカガエルの産卵行動> 
   
<バッコヤナギのキメラ>  <ザゼンソウ雄性期>
              
                                       
                                2020年  「エゾマツ」 夏季号より

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5月の野幌森林公園の観察報告

                        ボラレン会員 阿部 徹

 

いつまで続けるかわかりませんが、6月の野幌森林公園の観察報告をします。6月の野幌の森は、コケイランにササバギンランやサイハイランのラン科、ベニバナイチヤクソウにジンヨウイチヤクソウのツツジ科の野草が楽しめました。ミヤマザクラやアズキナシ、シウリザクラやハクウンボクの樹木の花も豪華でした。散策路いっぱいに野草やシダ植物が溢れていて、エゾハルゼミの蝉時雨の中、森の緑が日々濃くなるのを感じることができました。以下、6/25(木)までの何回か野幌の森を歩いて、自分が実際に見たことや聞いたこと(野鳥の鳴き声)の観察報告です。

 

1.野草の様子

(1)開花や結実した野草

 ・ササバギンラン、ギンラン、クゲヌマラン、コケイラン、サイハイラン、サルメンエビネ、ユキザサ、ホウチャクソウ、チゴユリ、オオアマドコロ、ワニグチソウ、ミヤマナルコユリ、エンレイソウ、バイケイソウ、ベニバナイチヤクソウ、ジンヨウイチヤクソウ、オオハナウド、ヤブニンジン、ヤブジラミ、ウマノミツバ、マイヅルソウ、ヒトリシズカ、フタリシズカ、カラフトダイコンソウ、ダイコンソウ、ミツバツチグリ、ヒメヘビイチゴ、ルイヨウショウマ、ヤマブキショウマ、クルマバソウ、オククルマムグラ、ツクバネソウ、クルマバツクバネソウ、オオキヌタソウ、コウライテンナンショウ、フデリンドウ、セイヨウタンポポ、チシマアザミ、オニタビラコ、コウゾリナ、フランスギク、コンロンソウ、オオバタネツケバナ、ナズナ、ハコベ、ミミナグサ、オオミミナグサ、スダヤクシュ、エゾタツナミソウ、コナスビ、オオタチツボスミレ、タニギキョウ、ノハラムラサキ、ミズバショウ、ヤマシャクヤク、ハナニガナ、ヒトフサニワゼキショウ、ムラサキツメクサ、シロツメクサ、ヒメジョオン、エゾノギシギシ、ヘラオオバコ、カモガヤ、ススメノカタビラ、ハルガヤ、ホガエリガヤ、クマイザサ、アオスゲ、アズマナルコ、ヒメシラスゲ、ミノボロスゲ、タガネソウ、イ、クサイ

(2)開葉・伸茎している野草

 ・エゾトリカブト、オオウバユリ、エゾイラクサ、ムカゴイラクサ、コバノイラクサ、アカソ、ノブキ、ヨブスマソウ、オオヨモギ、ミミコウモリ、ノッポロガンクビソウ、ヤブタバコ、エゾゴマナ、エゾノコンギク、ヨツバヒヨドリ、ヤマニガナ、オオイタドリ、サラシナショウマ、トリアシショウマ、キンミズヒキ、ヒメキンミズヒキ、ミズヒキ、オニシモツケ、オオバセンキュウ、カノツメソウ、ミヤマトウバナ、トチバニンジン、イヌゴマ、オトギリソウ、ヤエムグラ、ミゾソバ、ヤブハギ、アキカラマツ、ツルアリドウシ、タチギボウシ、ミズタマソウ、ツルリンドウ、アマチャヅル、ツルニンジン、ガガイモ、ツチアケビ、ミツバ、ウド、セイタカアワダチソウ、オオアワダチソウ、オオバコ、アメリカオニアザミ、ノラニンジン、イワミツバ、ススキ、ケチヂミザサ、ササガヤ

(3)確認したシダ類

 ・オシダ、オオメシダ、エゾメシダ、サトメシダ、ミヤマベニシダ、サカゲイノデ、イワシロイノデ、クサソテツ、リョウメンシダ、ヤマドリゼンマイ、イヌガンソク、ゼンマイ、ワラビ、ヤマイヌワラビ、ホソバナライシダ、シラネワラビ、ミヤマシケシダ、ハクモウイノデ、クジャクシダ、シシガシラ、トクサ、コウヤワラビ、ジュウモンジシダ、ミゾシダ、ヒメシダ、ホソバシケシダ、ミヤマワラビ、コタニワタリ、ナツノハナワラビ、ホソバトウゲシバ、トラノオシダ、スギナ

 

2.樹木の様子

(1)結実した種子を散布した樹木

・ケヤマハンノキ、ハンノキ、コバノヤマハンノキ、バッコヤナギ、エゾヤナギ、オノエヤナギ、エゾノカワヤナギ、エゾノキヌヤナギ、イヌコリヤナギ、ハルニレ、オヒョウ、

(2)開花及び結実した樹木

 ・ハクウンボク、カンボク、ミヤマガマズミ、ノイバラ、キハダ、ニガキ、ツリバナ、オオツリバナ、ミズキ、ホオノキ、ミズナラ、カシワ、コナラ、オニグルミ、キタコブシ、ナナカマド、シラカンバ、ウダイカンバ、カツラ、イタヤカエデ、アカイタヤ、ハウチワカエデ、エゾヤマザクラ、カスミザクラ、ミヤマザクラ、シウリザクラ、アズキナシ、エゾノコリンゴ、ヤチダモ、エゾニワトコ、オオカメノキ、ヤマグワ、サワシバ、アサダ、ナニワズ、フッキソウ、ツルシキミ、カラマツ、ヤドリギ、アキグミ、ヤマブドウ、ツタウルシ、ツルアジサイ、ドロノキ、チョウセンヤマナラシ  

(3)開葉した樹木

・シナノキ、オオバボダイジュ、アオダモ、ハシドイ、クリ、イヌエンジュ、ハリギリ、コシアブラ、タラノキ、ノリウツギ、ヌルデ、イワガラミ、サルナシ

3.野鳥や動物、昆虫等

(1)野鳥(含む鳴声)

・ウグイス、センダイムシクイ、アオジ、ホオジロ、オオルリ、クロツグミ、キビタキ、アオバト、ヤ

ブサメ、キジバト、ツツドリ、カッコウ、ヒヨドリ、シジュウカラ、ヤマガラ、ヒガラ、コゲラ、ア

カゲラ、ヒヨドリ、ハシブトガラス、フクロウ、トビ

(2)昆虫や蝶、その他⇒(  )は居た植物の葉

・エゾハルゼミ♂♀、ベニシジミ<春型>、スジグロシロチョウ(ノブキ)、オオモンシロチョウ、オ

オスズメバチ、ハナウドゾウムシ(オオハナウド)、ヨツボシヒラタシデムシ(サラシナショウマ

アオジョウカイ(オオハナウド)、ベニモンツノカメムシ(オオハナウド)、アオウスチャコガネ、
(ミズタマソウ)、エゾマイマイ(アキタブキ)、サッポロマイマイ(エゾトリカブト)、オカモノアラガイ(ミズタマソウ)、ハルニレハフクロフシ(虫こぶ)

 

4.観察して気が付いたことや疑問に思ったこと

(1)ササバギンランにコケイランやサイハイラン、ベニバナイチヤクソウにジンヨウイチヤクソウ、ギンリョウソウなどの菌類との共生や寄生植物がみられるのがこの時期です。可憐で美しいラン科やツツジ科のこれらの花に出会うと嬉しくなります。一方地味ですが、シダ植物も野幌の森には沢山の種類があります。様々な種類のシダ植物の形態や特徴がわかってくると面白いものです。特に、クジャクシダの形の美しさ、ハクモウイノデの白い鱗片の輝きを見ると感激します。

(2)散策路一面に、アカイタヤ、ヤチダモ、カツラ、シナノキの種子が落下していました。かなりの数の種子が落下していました。同様な光景は、5月にハルニレやエゾヤマザクラの下でも見ました。木々たちは、自分たちがしっかりと育てられる種子(子)数を想定して、未熟なうちに種子を落下させているとのこと。植物たちも意思を持って生きていることを実感しました。落下した種子は、様々な生物の餌となり、循環して森の豊かさを支えているのだと思います。

(3)この時期留鳥たちは、子育てに忙しいのと警戒しているのか鳴き声をあまり聞きません。聞こえてくるのは、ウグイスやキビタキにクロツグミ等の夏鳥たちの鳴き声であります。彼らは、お見合いに失敗してあぶれたか、2回目の嫁さん探しをしているのだろうと思います。天気の良い日は、エゾハルゼミの蝉時雨とのなり野鳥たちはほとんど鳴かなくなります。

(4)アキタブキやエゾトリカブトにハイイヌガヤの葉の上で、サッポロマイマイやエゾマイマイを見 つけることが何回かあります。以前、木に登っているのも見ました。地上はマイマイカブリ等の捕食者がいて危険なのだと思います。一体どの位の時間をかけて、高い葉の上に登るのか疑問です。

(5)4月の報告で、バッコヤナギの雌雄同株(キメラ)が種子を作るか疑問と書きました。6/3(水)の江別森の会で仲間と一緒に観察したところ、ナマコ状の形をした果実のほとんどは落下していました。雄花が優勢な果実が落下しているようです。枝に残っている雌花が優勢な果実では、表面の角状の先が割れて白い綿毛が見え、それを引っ張ると小さな種子がありました。正に、柳絮でありました。バッコヤナギのキメラは、普通のバッコヤナギの雌株と比べて種子数は少ないが種子を作ることがわかりました。しかし、この種子が発芽して成長するかどうかは不明です。

   
<ジンヨウイチヤクソウの群生地>  <今年は豊作・ハイイヌガヤの果>


                                   2020年「エゾマツ」秋季号より

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6月の野幌森林公園の観察報告    

                        ボラレン会員 阿部 徹

いつまで続けるかわかりませんが、6月の野幌森林公園の観察報告をします。6月の野幌の森は、コケイランにササバギンランやサイハイランのラン科、ベニバナイチヤクソウにジンヨウイチヤクソウのツツジ科の野草が楽しめました。ミヤマザクラやアズキナシ、シウリザクラやハクウンボクの樹木の花も豪華でした。散策路いっぱいに野草やシダ植物が溢れていて、エゾハルゼミの蝉時雨の中、森の緑が日々濃くなるのを感じることができました。以下、6/25(木)までの何回か野幌の森を歩いて、自分が実際に見たことや聞いたこと(野鳥の鳴き声)の観察報告です。

1.野草の様子

(1)開花や結実した野草

 ・ササバギンラン、ギンラン、クゲヌマラン、コケイラン、サイハイラン、サルメンエビネ、ユキザサ、ホウチャクソウ、チゴユリ、オオアマドコロ、ワニグチソウ、ミヤマナルコユリ、エンレイソウ、バイケイソウ、ベニバナイチヤクソウ、ジンヨウイチヤクソウ、オオハナウド、ヤブニンジン、ヤブジラミ、ウマノミツバ、マイヅルソウ、ヒトリシズカ、フタリシズカ、カラフトダイコンソウ、ダイコンソウ、ミツバツチグリ、ヒメヘビイチゴ、ルイヨウショウマ、ヤマブキショウマ、クルマバソウ、オククルマムグラ、ツクバネソウ、クルマバツクバネソウ、オオキヌタソウ、コウライテンナンショウ、フデリンドウ、セイヨウタンポポ、チシマアザミ、オニタビラコ、コウゾリナ、フランスギク、コンロンソウ、オオバタネツケバナ、ナズナ、ハコベ、ミミナグサ、オオミミナグサ、スダヤクシュ、エゾタツナミソウ、コナスビ、オオタチツボスミレ、タニギキョウ、ノハラムラサキ、ミズバショウ、ヤマシャクヤク、ハナニガナ、ヒトフサニワゼキショウ、ムラサキツメクサ、シロツメクサ、ヒメジョオン、エゾノギシギシ、ヘラオオバコ、カモガヤ、ススメノカタビラ、ハルガヤ、ホガエリガヤ、クマイザサ、アオスゲ、アズマナルコ、ヒメシラスゲ、ミノボロスゲ、タガネソウ、イ、クサイ

(2)開葉・伸茎している野草

 ・エゾトリカブト、オオウバユリ、エゾイラクサ、ムカゴイラクサ、コバノイラクサ、アカソ、ノブキ、ヨブスマソウ、オオヨモギ、ミミコウモリ、ノッポロガンクビソウ、ヤブタバコ、エゾゴマナ、エゾノコンギク、ヨツバヒヨドリ、ヤマニガナ、オオイタドリ、サラシナショウマ、トリアシショウマ、キンミズヒキ、ヒメキンミズヒキ、ミズヒキ、オニシモツケ、オオバセンキュウ、カノツメソウ、ミヤマトウバナ、トチバニンジン、イヌゴマ、オトギリソウ、ヤエムグラ、ミゾソバ、ヤブハギ、アキカラマツ、ツルアリドウシ、タチギボウシ、ミズタマソウ、ツルリンドウ、アマチャヅル、ツルニンジン、ガガイモ、ツチアケビ、ミツバ、ウド、セイタカアワダチソウ、オオアワダチソウ、オオバコ、アメリカオニアザミ、ノラニンジン、イワミツバ、ススキ、ケチヂミザサ、ササガヤ

(3)確認したシダ類

 ・オシダ、オオメシダ、エゾメシダ、サトメシダ、ミヤマベニシダ、サカゲイノデ、イワシロイノデ、クサソテツ、リョウメンシダ、ヤマドリゼンマイ、イヌガンソク、ゼンマイ、ワラビ、ヤマイヌワラビ、ホソバナライシダ、シラネワラビ、ミヤマシケシダ、ハクモウイノデ、クジャクシダ、シシガシラ、トクサ、コウヤワラビ、ジュウモンジシダ、ミゾシダ、ヒメシダ、ホソバシケシダ、ミヤマワラビ、コタニワタリ、ナツノハナワラビ、ホソバトウゲシバ、トラノオシダ、スギナ

 

2.樹木の様子

(1)結実した種子を散布した樹木

・ケヤマハンノキ、ハンノキ、コバノヤマハンノキ、バッコヤナギ、エゾヤナギ、オノエヤナギ、エゾノカワヤナギ、エゾノキヌヤナギ、イヌコリヤナギ、ハルニレ、オヒョウ、

(2)開花及び結実した樹木

 ・ハクウンボク、カンボク、ミヤマガマズミ、ノイバラ、キハダ、ニガキ、ツリバナ、オオツリバナ、ミズキ、ホオノキ、ミズナラ、カシワ、コナラ、オニグルミ、キタコブシ、ナナカマド、シラカンバ、ウダイカンバ、カツラ、イタヤカエデ、アカイタヤ、ハウチワカエデ、エゾヤマザクラ、カスミザクラ、ミヤマザクラ、シウリザクラ、アズキナシ、エゾノコリンゴ、ヤチダモ、エゾニワトコ、オオカメノキ、ヤマグワ、サワシバ、アサダ、ナニワズ、フッキソウ、ツルシキミ、カラマツ、ヤドリギ、アキグミ、ヤマブドウ、ツタウルシ、ツルアジサイ、ドロノキ、チョウセンヤマナラシ  

(3)開葉した樹木

・シナノキ、オオバボダイジュ、アオダモ、ハシドイ、クリ、イヌエンジュ、ハリギリ、コシアブラ、タラノキ、ノリウツギ、ヌルデ、イワガラミ、サルナシ

 

3.野鳥や動物、昆虫等

(1)野鳥(含む鳴声)

・ウグイス、センダイムシクイ、アオジ、ホオジロ、オオルリ、クロツグミ、キビタキ、アオバト、ヤ

ブサメ、キジバト、ツツドリ、カッコウ、ヒヨドリ、シジュウカラ、ヤマガラ、ヒガラ、コゲラ、ア

カゲラ、ヒヨドリ、ハシブトガラス、フクロウ、トビ

(2)昆虫や蝶、その他⇒(  )は居た植物の葉

・エゾハルゼミ♂♀、ベニシジミ<春型>、スジグロシロチョウ(ノブキ)、オオモンシロチョウ、

オオスズメバチ、ハナウドゾウムシ(オオハナウド)、ヨツボシヒラタシデムシ(サラシナショウマ

アオジョウカイ(オオハナウド)、ベニモンツノカメムシ(オオハナウド)、アオウスチャコガネ
(ミズタマソウ)、エゾマイマイ(アキタブキ)、サッポロマイマイ(エゾトリカブト)、オカモノアラガイ(ミズタマソウ)、ハルニレハフクロフシ(虫こぶ)

 

4.観察して気が付いたことや疑問に思ったこと

(1)ササバギンランにコケイランやサイハイラン、ベニバナイチヤクソウにジンヨウイチヤクソウ、ギンリョウソウなどの菌類との共生や寄生植物がみられるのがこの時期です。可憐で美しいラン科やツツジ科のこれらの花に出会うと嬉しくなります。一方地味ですが、シダ植物も野幌の森には沢山の種類があります。様々な種類のシダ植物の形態や特徴がわかってくると面白いものです。特に、クジャクシダの形の美しさ、ハクモウイノデの白い鱗片の輝きを見ると感激します。

(2)散策路一面に、アカイタヤ、ヤチダモ、カツラ、シナノキの種子が落下していました。かなりの数の種子が落下していました。同様な光景は、5月にハルニレやエゾヤマザクラの下でも見ました。木々たちは、自分たちがしっかりと育てられる種子(子)数を想定して、未熟なうちに種子を落下させているとのこと。植物たちも意思を持って生きていることを実感しました。落下した種子は、様々な生物の餌となり、循環して森の豊かさを支えているのだと思います。

(3)この時期留鳥たちは、子育てに忙しいのと警戒しているのか鳴き声をあまり聞きません。聞こえてくるのは、ウグイスやキビタキにクロツグミ等の夏鳥たちの鳴き声であります。彼らは、お見合いに失敗してあぶれたか、2回目の嫁さん探しをしているのだろうと思います。天気の良い日は、エゾハルゼミの蝉時雨とのなり野鳥たちはほとんど鳴かなくなります。

(4)アキタブキやエゾトリカブトにハイイヌガヤの葉の上で、サッポロマイマイやエゾマイマイを見つけることが何回かあります。以前、木に登っているのも見ました。地上はマイマイカブリ等の捕食者がいて危険なのだと思います。一体どの位の時間をかけて、高い葉の上に登るのか疑問です。

(5)4月の報告で、バッコヤナギの雌雄同株(キメラ)が種子を作るか疑問と書きました。6/3(水)の江別森の会で仲間と一緒に観察したところ、ナマコ状の形をした果実のほとんどは落下していました。雄花が優勢な果実が落下しているようです。枝に残っている雌花が優勢な果実では、表面の角状の先が割れて白い綿毛が見え、それを引っ張ると小さな種子がありました。正に、柳絮でありました。バッコヤナギのキメラは、普通のバッコヤナギの雌株と比べて種子数は少ないが種子を作ることがわかりました。しかし、この種子が発芽して成長するかどうかは不明です。

   
ジンヨウイチヤクソウの群生地  今年は豊作・ハイイヌガヤの果実
                   

                     2020年 「エゾマツ」 秋季号より




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7月の野幌森林公園の観察報告

                          ボラレン会員 阿部 徹

7月の野幌森林公園は、森全体が一段と濃い緑色となって包まれています。高木やその間の中低木の木々も葉を沢山つけて、樹間は埋まっています。野草は人の背丈まで伸び、場所によっては散策路の両端が狭くなるくらいに生えており森全体が鬱蒼としています。その中で、ツルアジサイやイワガラミにノリウツギの白い飾り花持つ木々が、時期をずらして開花し濃い緑の中で白色が目立ってとてもきれいです。野鳥達は、成長した雛が親鳥の近くにいるのか時々親鳥を呼ぶような鳴き声がし、低い位置で小鳥が飛んでいました。この時期に森を散策すると、様々な香りがして気持ちがいいものです。以下、7/24(金)までの何回か野幌の森を歩いて、自分が実際に見たことや聞いたことの観察報告です。

1.野草の様子

(1)開葉・伸茎し、一部つぼみを持つ野草

 ・オオヨモギ、エゾトリカブト、ヤブタバコ、ミヤマヤブタバコ、オオヤマサギソウ、クサレダマ、ツリフネソウ、ミゾソバ、ハナタデ、ハンゴンソウ、オオハンゴンソウ、エゾゴマナ、オオイタドリ、サラシナショウマ、ヒヨドリバナ、アキカラマツ、ミズタマソウ、オオバセンキュウ、ミミコウモリ、ミズヒキ、ノブキ、エゾシロネ、アカソ、クサコアカソ、ムカゴイラクサ、アケボノソウ、アケボノシュスラン、クルマユリ、ツルリンドウ、エゾノコンギク、ユウゼンギク、アマチャゾル、ヤブマメ、ツルニンジン、オオカモメヅル、セイタカアワダチソウ、オオアワダチソウ、オオバコ、オオノアザミ、セイヨウオニアザミ、ササガヤ、ケチヂミザサ、ススキ

(2)開花・受粉・結実した野草

 ・ウメガサソウ、ヒトツバイチヤクソウ、エゾスズラン、オオウバユリ、キンミズヒキ、ヤブハギ、イヌゴマ、ウツボグサ、キツリフネ、キツネノボタン、ヤブジラミ、ヨツバヒヨドリ、ハエドクソウ、ヨブスマソウ、ウマノミツバ、ミツバ、イワミツバ、キヨスミウツボ、ノッポロガンクビソウ、オオダイコンソウ、ダイコンソウ、カノツメソウ、ツルニガクサ、ミヤマトウバナ、イヌトウバナ、オカトラノオ、オニルリソウ、ヤマニガナ、コナスビ、コウゾリナ、オトギリソウ、トモエソウ、タチギボウシ、ミゾホオズキ、ホソバノヨツバムグラ、ゲンノショウコ、カタバミ、ガガイモ、ヒメヘビイチゴ、トリアシショウマ、エゾイラクサ、ヒメジョオン、フランスギク、ブタナ、ムラサキツメクサ、シロツメクサ、ノラニンジン、メマツヨイグサ、ヘラオオバコ、ヒメムカシヨモギ、セイヨウタンポポ、ドクダミ、セイヨウトゲアザミ

(3)すでに結実・種子成熟又は種子散布した野草

 ・アキタブキ、コンロンソウ、チシマアザミ、エゾノギシギシ、クルマバツクバネソウ、ツクバネソウ、トチバニンジン、スダヤクシュ、ジンヨウイチヤクソウ、ルイヨウボタン、オオキヌタソウ、ヤブニンジン、クルマバソウ、オククルマムグラ、ヒトリシズカ、フタリシズカ、ホウチャクソウ、チゴユリ、ミヤマナルコユリ、オオアマドコロ、ウシハコベ、オニシモツケ、マイヅルソウ、ツバメオモト、ハナニガナ、ヤブニンジン、ヤマブキショウマ、ミズバショウ、コウライテンナンショウ、バイケイソウ、オオハナウド、ホガエリガヤ、ヒメシラスゲ、タガネソウ、イ、クサイ、クマイザサ

(4)確認したシダ類

 ・オシダ、オオメシダ、エゾメシダ、サトメシダ、ミヤマベニシダ、サカゲイノデ、クサソテツ、リョウメンシダ、ヤマドリゼンマイ、イヌガンソク、ゼンマイ、ワラビ、ヤマイヌワラビ、カラクサイヌワラビ、ホソバナライシダ、シラネワラビ、ミヤマシケシダ、ハクモウイノデ、クジャクシダ、シシガシラ、コウヤワラビ、ジュウモンジシダ、ミゾシダ、ヒメシダ、ホソバシケシダ、ミヤマワラビ、コタニワタリ、ナツノハナワラビ、ホソバトウゲシバ、スギナ

 

2.樹木の様子

(1)伸茎・開葉した樹木

 ・ヌルデ、タラノキ、ハリギリ、コシアブラ、クロイチゴ(幼木)、ナワシロイチゴ(幼木)

(2)開花・受粉・結実した樹木

 ・シナノキ(冬芽)、オオバボダイジュ(冬芽)、エゾアジサイ、ツルアジサイ、イワガラミ(冬芽)、ノリウツギ(冬芽)、ミヤマイボタ、エゾヤマハギ、アクシバ  

(3)種子熟成中の樹木

 ・キタコブシ(冬芽)、イタヤカエデ(冬芽)、ハウチワカエデ、オオモミジ、ヤチダモ、ホオノキ、カツラ、ミヤマザクラ(冬芽)、シウリザクラ(冬芽)、アズキナシ(冬芽)、ニガキ(冬芽)、アサダ(冬芽)、サワシバ(冬芽)、ミズナラ(冬芽)、クリ(冬芽)、ハンノキ、ケヤマハンキ、コバノヤマハンノキ、シラカンバ、ナナカマド(冬芽)、アオダモ(冬芽)、ハクウンボク、イヌエンジュ(冬芽)、ヤマグワ(冬芽)、オオツリバナ(冬芽)、ツリバナ(冬芽)、カンボク、オオカメノキ(冬芽)、ミヤマガマズミ(冬芽)、エゾニワトコ、ズミ、アキグミ、ハイイヌガヤ、ノイバラ、ヤドリギ、ヤマブドウ、ツタウルシ(冬芽)、サワフタギ、ハイイヌツゲ、カラマツ

(4)種子散布済みの樹木

・ハルニレ、オヒョウ、エゾヤマザクラ(冬芽)、バッコヤナギ(冬芽)、チョウセンヤマナラシ(冬芽)、ドロノキ、イヌコリヤナギ、オノエヤナギ、その他のヤナギ類

3.野鳥や動物、昆虫等

(1)野鳥(含む鳴声)

・ウグイス、キビタキ、アオバト、キジバト、カッコウ、ヒヨドリ、シジュウカラ、ヤマガラ、ヒガラ  コゲラ、アカゲラ、ヒヨドリ、ハシブトガラス、トビ、フクロウ、マガモ、カイツブリ

(2)昆虫や蝶、その他

・エゾシカ(3頭)、ジムグリ(蛇)、ジョウザンミドリシジミ、ミカドフキバッタ、ノシメトンボ

 

4.観察して気が付いたことや疑問に思ったこと

(1)ムラサキツメクサ、シロツメクサ、ヒメジョオン、セイヨウタンポポ、ブタナ、ヘラオオバコ等の外来植物は春早くに芽出をして、時期を変えて次々と各個体が開葉神茎・開花・結実・種子散布をするので、種としての花期がとても長い。結果として個体数が多くなり、長い期間にわたって種子散布を繰り返して拡散するのが生き残り戦略なのだろう。その逞しさと強かさに感心します。

(2)サラシナショウマ、ミゾソバ、ノブキ、ミミコウモリ、キンミズヒキ、ミツバ、ウマノミツバは在来植物で、芽出しが早く春早くに開葉が確認できました。しかし、伸茎開葉して開花するまでの期間が長く、7月に入ってウマノミツバが、次にミツバとキンミズヒキが開花しました。今は、サラシナショウマとミミココウモリとノブキに花のつぼみが見られます。これらの中で、一番開花が遅れるのはミゾソバのようです。それぞれの成長の仕方にも個性が有り、面白いものです。

(3)オオハナウド、ヤブニンジン、ヤブジラミ、ノラニンジン、ミツバ等は、セリ科の植物です。セリ科の特徴は、花は小さな多数の白い5花弁の集まりで散形又は複散形花序であること。葉は互生で、多くは羽状に細裂した複葉。果実は熟すと2つの分果に分かれ、中軸の先にぶら下がるとのことです。ヤブニンジンの棍棒状果実は縦に2つに分かれ、オオハナウドは2つの薄い倒卵形の果実に分かれます。これらの花は、全てホワイトレースフラワーでよく見るととても美しいものです。

(4)秋の観察会で、ナナカマドの赤い実を見て冬芽に気がつき、「この冬芽は夏頃から作っています!」と言うと、ナナカマドはもう来年の準備をしているのかと皆さん感心します。そこで今回、7月中に冬芽を付けている木々を調べてみました。「2.樹木の様子」で(冬芽)とあるのが、冬芽を確認できた木々です。かなりの種類で確認できました。サクラの仲間やシナノキやクリは、葉腋に冬芽がついていたのですぐ確認できました。ノリウツギは、前年枝には発芽しなかった冬芽があり、今年の冬芽は当年枝の葉柄の下に隠れていました。イタヤカエデも、対生の葉柄の下に冬芽が隠れていました。たぶん今回確認できなかった木々も、すでに冬芽を作っているものと思います。

(5)野幌森林公園で、初めてエゾシカを目の前で見ました。7/14(火)午前945分頃、大沢コースで2頭の親子と1頭の雌でした。1頭の雌は、すぐ近くで跳ねたのでかなり驚きました。数年前から中央線では冬に食べられた笹やハルニレの幼木を、桂コースや大沢コースではエゾシカによってつけられて獣道を確認していました。今年はどのコースでも、散策路のいたる所に獣道がつけられておりかなりの頭数が定着しているものと思われます。エゾシカによるマダニと植生変化が心配です。

   
<ツバメオモト・藍色球形の実>   <トモエソウ・黄色巴形の花>
  



                                2020年 「エゾマツ」 秋季号より



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8月の野幌森林公園の観察報告

                          ボラレン会員 阿部 徹

今年の8月は暑い日が続き時に大雨が降るので、野幌森林公園を散策すると高温と湿気で汗まみれとなる感じがありました。そんな中でも、キンミズヒキやミズヒキにノブキ、オオアワダチソウやヨツバヒヨドリにヒヨドリバナと、黄色や紅色に白色やピンク色の様々な野草が開花し彩りが鮮やかです。林内にはコエゾゼミやエゾゼミの鳴き声が響き、ミヤマカラスアゲハやミドリヒョウモンにオオモンシロチョウ、更にはノシメトンボやアキアカネ等のトンボも飛び交いこちらもにぎやかです。以下、8/27(木)までの何回か野幌の森を歩いて、自分が実際に見たことや聞いたことの観察報告です。

1.野草の様子

(1)開葉・伸茎し、一部つぼみを持つ野草

 ・オオヨモギ、ツリフネソウ、ミゾソバ、アケボノソウ、アケボノシュスラン、セイタカアワダチソウ

(2)開花・受粉・結実した野草

 ・オオイタドリ、サラシナショウマ、オオバセンキュウ、ヤブマメ、エゾトリカブト、オオアワダチソウ、ハナタデ、ミミモウモリ、ノブキ、キンミズヒキ、ミズヒキ、ヤブハギ、イヌゴマ、ナミキソウ、キツリフネ、ヨツバヒヨドリ、ヒヨドリバナ、アキノキリンソウ、ミヤマウズラ、ツルリンドウ、エゾノミツモトソウ、ミズタマソウ、オオヤマサギソウ、ハナタデ、オオハンゴンソウ、ハンゴンソウ、ヨブスマソウ、エゾゴマナ、アキカラマツ、コシロノ、エゾシロネ、ノッポロガンクビソウ、ミヤマヤブタバコ、ヤブタバコ、カノツメソウ、ミヤマトウバナ、イヌトウバナ、ウド、ヤマニガナ、コウゾリナ、ホソバノヨツバムグラ、ゲンノショウコ、カタバミ、ガガイモ、オオカモメヅル、ムカゴイラクサ、アカソ、クサコアカソ、アマチャヅル、ツルニンジン、ヒメジョオン、ブタナ、ムラサキツメクサ、シロツメクサ、ノラニンジン、エゾノコンギク、ネバリギク、ユウゼンギク、メマツヨイグサ、ツユクサ、ヘラオオバコ、オオバコ、ヒメムカシヨモギ、ドクダミ、ウツボグサ、キツネノボタン、セイヨウオニアザミ、オオノアザミ、ケチヂミザサ、ササガヤ

(3)すでに結実・種子成熟又は種子散布した野草

 ・ハエドクソウ、ウマノミツバ、ミツバ、イワミツバ、クサレダマ、オカトラノオ、エゾスズラン、ミヤケラン、オニルリソウ、ルイヨウショウマ、トリアシショウマ、ヤマブキショウマ、オオダイコンソウ、ダイコンソウ、ツルニガクサ、ウメガサソウ、ヒトツバイチヤクソウ、ジンヨウイチヤクソウ、オオウバユリ、オトギリソウ、トモエソウ、タチギボウシ、ヤブジラミ、コンロンソウ、チシマアザミ、セイヨウトゲアザミ、エゾノギシギシ、トチバニンジン、ズダヤクシュ、ルイヨウボタン、ヤブニンジン、クルマバソウ、オククルマムグラ、ヒトリシズカ、フタリシズカ、ホウチャクソウ、オオアマドコロ、オニシモツケ、マイヅルソウ、ツバメオモト、ハナニガナ、コウライテンナンショウ、オオタチツボスミレ、ツボスミレ、アオイスミレ

(4)確認したシダ類
・オシダ、オオメシダ、エゾメシダ、サトメシダ、ミヤマベニシダ、サカゲイノデ、イワシロイノデ、ホソイノデ、クサソテツ、リョウメンシダ、ヤマドリゼンマイ、イヌガンソク、ゼンマイ、ワラビ、ヤマイヌワラビ、カラクサイヌワラビ、ホソバナライシダ、シラネワラビ、ミヤマシケシダ、ウスゲミヤマシケシダ、ハクモウイノデ、クジャクシダ、トラノオシダ、シシガシラ、コウヤワラビ、ジュウモンジシダ、ミゾシダ、ヒメシダ、ホソバシケシダ、ミヤマワラビ、コタニワタリ、ナツノハナワラビ、フユノハナワラビ、エゾフユノハナワラビ、スギナ

2.樹木の様子

(1)蕾・開花・受粉した樹木  ・ハリギリ、ヌルデ、タラノキ、コシアブラ

(2)結実・種子熟成中の樹木

 ・シナノキ、オオバボダイジュ、エゾアジサイ、ツルアジサイ、イワガラミ、ノリウツギ、アクシバ、キタコブシ、イタヤカエデ、アカイタヤ、ハウチワカエデ、オオモミジ、ヤチダモ、ホオノキ、カツラ、シウリザクラ、アズキナシ、ニガキ、キハダ、アサダ、サワシバ、ミズナラ、カシワ、クリ、ハンノキ、ケヤマハンノキ、コバノヤマハンノキ、シラカンバ、ナナカマド、ハクウンボク、サルナシ、アキグミ、オオツリバナ、ツリバナ、カンボク、オオカメノキ、ミヤマガマズミ、エゾニワトコ、ズミ、ハイイヌガヤ、ノイバラ、ヤマブドウ、ツタウルシ、サワフタギ、ハイイヌツゲ、エゾユズリハ、ツルシキミ、カラマツ

(3)種子散布した樹木  ・ミヤマザクラ、ヤマグワ

3.野鳥や動物、昆虫等

(1)野鳥(含む鳴声)

・センダイムシクイ、モズ、キビタキ、アオバト、キジバト、ヒヨドリ、シジュウカラ、ヤマガラ、

ヒガラ、コゲラ、オオアカゲラ、アカゲラ、ヤマゲラ、ハシブトガラス

(2)昆虫や蝶、その他

・シマヘビ(蛇)、サッポロマイマイ、オカモノアラガイ、ミヤマカラスアゲハ、ウスキツバメエダシ

 ャク、ミドリヒョウモン、サカハチチョウ、エゾスジグロシロチョウ、オオモンシロチョウ、アキア

カネ、ノシメトンボ、プライアシリアゲ、オオスジコガネ、アカアシクチブトカメムシ

 4.観察して気が付いたことや疑問に思ったこと

(1)2018年の台風による倒木地の植生について

   2年前の9月5日の台風21号は、全道に強風と豪雨による大被害をもたらしました。野幌森林公園でも被害は甚大でした。ハリギリやウダイカンバ等の大木が折れ、特にトドマツの植林地はいたる所で倒木していました。大沢コースと志文別線の散策路沿いには、トドマツの植林地が広い面積で倒木した結果、それまでの暗い環境から一変して日光が入り明るく風通しの良くなった場所があります。その結果ここの植生が、種類が多くなり面白い場所となっています。野幌の森では私はあまり見ない、セイヨウトゲアザミ、セイヨウオニアザミ、オオノアザミ、オニルリソウ、エゾノミツモトソウ、オニタビラコ、アキカラマツが出ていました。去年は、メナモミ、イシミカワ等も見ました。ふつうに見られるミズヒキ、ハナタデ、ノブキ、ウマノミツバ、ズダヤクシュ等の野草に、ゼンマイ、ミゾシダ、オシダ等のシダ植物、ハクウンボク、ニガキ、アカイタヤ、ヤマグワ等の様々な樹木の幼木もところ狭しと生えています。強風等の自然災害によって空いた空間には、在来種の埋蔵種子からの発芽や外来種の種子等が飛来しこのような植生となるのでしょう。今後の遷移が楽しみです。

(2)スミレ3種の現在の様子について

  ①オオタチツボスミレ…葉茎の上に花茎を伸ばした縦に伸びた姿のままで群生。種子散布済み、個体によっては閉鎖花を付けていました。

  ②ツボスミレ…生えている場所にもよりますが、葉茎を蔓状態に横に伸ばして群生。種子散布済み

  ③アオイスミレ…春先より葉が大きくなり葉茎も伸びていて群生。種子散布済み。

   3種とも群生してある程度の広さで地面を覆っています。この時期でも葉を広げ光合成をして次年度に備えていると思うと、春先の花は可憐ですが今の姿には逞しさを感じました。

(3)樹木の開花時期について。

野幌森林公園の主な樹木の開花時期は、調べてみると以下の様になっていました。

  ①早春開花(3~4月上旬ケヤマハンノキ、ハンノキ、バッコヤナギ、エゾヤナギ、オノエヤナギ

  ②春開花(4中旬~5月)…ハルニレ、オヒョウ、キタコブシ、ナナカマド、ナニワズ、オオカメノキ、ハウチワカエデ、イタヤカエデ、アカイタヤ、イヌコリヤナギ、シラカンバ、ウダイカンバ、ヤチダモ、カンボク、エゾヤマザクラ、カスミザクラ、ミヤマザクラ、ツルシキミ、ヤマグワ、ミズナラ、ズミ、サワシバ、エゾニワトコ 

  ③初夏開花(6月)…アズキナシ、ホオノキ、オオツリバナ、シウリザクラ、ミズキ、ツリバナ、ニガキ、キハダ、カシワ、ミヤマガマズミ、ツタウルシ、ハクウンボク、ノイバラ、シナノキ、オオバボダイジュ、ツルアジサイ

  ④夏開花(7~8月)イワガラミ、ノリウツギ、アクシバ、エゾアジサイ、ミヤマイボタ、クリ、イヌエンジュ、ヌルデ、タラノキ、ハリギリ、コシアブラ

  森の王様である樹木は、種類ごとにそれぞれ時期をずらして開花・受粉・結実していました。風媒花の樹木の多くは、雪解けの早春から春にかけて開花していました。風で花粉を飛ばすので、他の木々が枝葉を伸ばさない時期を選んでいると思います。虫媒花の樹木は、春先から夏まで順次開花していました。去年は、ハリギリやコシアブラの実が豊作でしたが、今年どうなるか注目しています。

   
 ヨツバヒヨドリとドリヒョウモン> <青紫色が鮮やかなエゾトリカブト> 



                               2020年 「エゾマツ」 冬季号より



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9月の野幌森林公園の観察報告

                          ボラレン会員 阿部 徹

9月の半ばを過ぎてから、ようやく涼しくなり秋の気配を感じるようになりました。野幌森林公園は、すっかり秋の花と引っ付き虫タイプの野草だらけとなりました。9月下旬では、サラシナショウマ、ミゾソバ、エゾトリカブト、ハナタデ、セイタカアワダチソウ、ユウゼンギク等の白色や紫色に黄色の花の群生がいたる所で見られました。また、キンミズヒキ、ウマノミツバ、ノブキ、ケチヂミザサ等の引っ付き虫タイプの実が散策路の両脇で待ち構えています。木々も実を熟させ、ナナカマドの実は赤くなり始めています。秋の深まりとともに、開花する野草もぐっと少なくなり木々の紅葉・黄葉も始まりました。以下、9/27(日)までに何回か野幌の森を歩いて、自分が実際に見たことや聞いたことの観察報告です。

1.野草の様子

(1)開花・受粉・結実した野草

 ・サラシナショウマ、ミゾソバ、エゾトリカブト、アケボノソウ、ハナタデ、イヌタデ、タニソバ、アキノウナギツカミ、メナモミ、アキノキリンソウ、ハンゴンソウ、オオハンゴンソウ、セイタカアワダチソウ、オオアワダチソウ、エゾノコンギク、ユウゼンギク、ネバリノギク、アキカラマツ、オオバセンキュウ、エゾゴマナ、ヒヨドリバナ、ヨツバヒヨドリ、シロツリフネ、キツリフネ、ツリフネソウ、ゲンノショウコ、アメリカセンダングサ、コウゾリナ、ヤマニガナ、ノラニンジン、ムラサキツメクサ、ブタナ、ヒメジョオン

(2)すでに結実・種子成熟又は種子散布した野草

 ・ウマノミツバ、ミツバ、ミミモウモリ、ノブキ、キンミズヒキ、ヒメキンミズヒキ、ミズヒキ、ヤブハギ、オオイタドリ、ヤブマメ、イヌゴマ、ミヤマウズラ、ツルリンドウ、エゾノミツモトソウ、ナガボノシロワレモコウ、ミズタマソウ、オオヤマサギソウ、エゾスズラン、アケボノシュスラン、ヨブスマソウ、オオヨモギ、ヨモギ、コシロノ、ノッポロガンクビソウ、ミヤマヤブタバコ、ヤブタバコ、カノツメソウ、ミヤマトウバナ、イヌトウバナ、ニガクサ、ウド、ホソバノヨツバムグラ、カタバミ、ガガイモ、エゾイラクサ、ムカゴイラクサ、アカソ、クサコアカソ、アオミズ、アマチャヅル、ツルニンジン、キツネノボタン、セイヨウオニアザミ、セイヨウトゲアザミ、チシマアザミ、オオノアザミ、ハエドクソウ、イワミツバ、クサレダマ、オカトラノオ、オニルリソウ、トリアシショウマ、ヤマブキショウマ、ルイヨウショウマ、ダイコンソウ、ウメガサソウ、コイチヤクソウ、ヒトツバイチヤクソウ、ジンヨウイチヤクソウ、オオウバユリ、オトギリソウ、トモエソウ、タチギボウシ、コンロンソウ、エゾノギシギシ、トチバニンジン、ズダヤクシュ、ルイヨウボタン、ツクバネソウ、クルマバソウ、オククルマムグラ、ヒトリシズカ、フタリシズカ、ホウチャクソウ、オニシモツケ、マイヅルソウ、チゴユリ、コナスビ、ミツバツチグリ、オオチドメ、ツバメオモト、コウライテンナンショウ、オオキヌタソウ、オオタチツボスミレ、ツボスミレ、アオイスミレ、メマツヨイグサ、ヘラオオバコ、オオバコ、ヒメムカシヨモギ、ケチヂミザサ、ササガヤ、ススキ、アズマナルコ

(3)確認したシダ類

 ・オシダ、オオメシダ、サカゲイノデ、コウヤワラビ、ミヤマベニシダ、エゾメシダ、ジュウモンジシダ、ミゾシダ、ヤマイヌワラビ、クサソテツ、ホソバシケシダ、ヤマドリゼンマイ、コタニワタリ、リョウメンシダ、クジャクシダ、イヌガンソク、ホソバナライシデ、シラネワラビ、トラノオシダ、シシガシラ、カラクサイヌワラビ、ミヤマシケシダ、ウスゲミヤマシケシダ、サトメシダ、ハクモウイノデ、ミヤマワラビ、ヒメシダ、ホソイノデ、イワシロイノデ、ホソバトウゲシバ、フユノハナワラビ、エゾフユノハナワラビ、ワラビ、スギナ

2.樹木の様子

(1)結実・種子熟成中の樹木

 ・ハリギリ、ヌルデ、タラノキ、コシアブラ、シナノキ、オオバボダイジュ、ホオノキ、キタコブシ、イタヤカエデ、アカイタヤ、ハウチワカエデ、オオモミジ、ヤチダモ、カツラ、アズキナシ、シウリザクラ、アサダ、サワシバ、ニガキ、ミズキ、ミズナラ、カシワ、クリ、ハンノキ、ケヤマハンノキ、コバノヤマハンノキ、シラカンバ、ウダイカンバ、ナナカマド、ハクウンボク、オオツリバナ、ツリバナ、カンボク、オオカメノキ、ミヤマガマズミ、エゾニワトコ、ズミ、ハイイヌガヤ、ノイバラ、サルナシ、ヤマブドウ、ツタウルシ、ノリウツギ、ツルアジサイ、イワガラミ、ツルウメモドキ、エゾアジサイ、エゾヤマハギ、アクシバ、サワフタギ、エゾユズリハ、ツルシキミ、フッキソウ、ノブドウ、アキグミ、サワグルミ、シナサワグルミ、シンジュ、カラマツ

(2)種子散布した樹木  ・ヤマグワ、ミヤマザクラ

3.野鳥や動物、昆虫等

(1)野鳥(含む鳴声)

・カケス、アオバト、キジバト、ヒヨドリ、シジュウカラ、ヤマガラ、クマゲラ、コゲラ、オオアカゲ

ラ、アカゲラ、ヤマゲラ、ハシブトガラス、トビ

(2)昆虫や蝶、その他

・サラシナショウマ花→ウラギンスジヒョウモン、エゾオオマルハナバチ、ハナムグリ

・ユウゼンギク花→シータテハ、ツリバナ葉→ミノウスバ、ススキの葉を巻いて→カバキコマチグモ

・セイタカアワダチソウ花→セイヨウオオマルハナバチ、モンキチョウ、ハナアブの仲間

・サッポロマイマイ、オカモノアラガイ、アキアカネ、ノシメトンボ、イシカリクロナガオサムシ

4.観察して気が付いたことや疑問に思ったこと

(1)ミゾソバとサラシナショウマの開花から

   両者とも春早く4月中旬には芽出しし、約5か月間かけて開葉・伸茎して、8月下旬から開花しました。開花までの期間が、他の野草と比べてとても長いようです。9月下旬でも個体や群生を変えて、順次開花しているので種としての開花期間も長いようです。よく見ると開花の仕方にも工夫がありました。両者ともゆっくりと成長してから開花しますが、一斉には開花せず花の種類が少なくなるこの時期に昆虫を寄せて、確実に受粉・結実して命を繋いでいるようです。逞しいものです。

①ミゾソバの開花の工夫

  湿地に群生し一斉に花穂を伸ばしピンク色の蕾をつけるので、小さな花ですがとても目立ちます。個体で見ると、茎頂や葉腋からいくつかの花茎を伸ばして、それぞれが410個の蕾をつけています。しかし、一つの花穂で開花しているのはその内の12個で、他は蕾のままです。一斉に開花するのではなく少しずつ長い期間をかけて開花し、昆虫を呼び寄せて確実に受粉する作戦だと思います。

②サラシナショウマの開花の工夫

  それぞれの個体が、離れた場所にありあまり群生はしません。茎頂や分枝した長い花茎の先に白いブラシ状の花穂をつけ、個体で見ると34本の花穂をつけています。一つの花穂には、沢山の花が付いており花穂の上から下に順に開花します。更に、茎頂の花穂から開花しますので、34番目の花穂が開花する時には、茎頂の花穂はすでに結実しています。時間をかけて順次開花し、確実に受粉する作戦だと思います。ハナバチやハナムグリ等の昆虫が多々訪花していました。

(2)秋の野菊とアワダチソウの群生は、昆虫たちとっては最後のレストランでは?

   この時期、秋の野菊としては、エゾノコンギクが一番先に咲き、次にユウゼンギクにネバリノギクが続きます。今はユウゼンギクが優勢で、散策路のいたる所に群生しています。ユウゼンギクの花の色は、薄紫色が主ですが濃紫色やピンク色、白色と幅があります。背丈も様々で50㎝以下から1mを超えるのもあります。エゾノコンギクも花の色や大きさに幅があります。ネバリノギクは数が少なく登満別口の草地で見ました。今の時期は、この3者を同時に見ることができます。これらの花には、ハナアブやチョウの仲間がひっきりなしに訪れており、昆虫たちには貴重な花なのだと思います。

秋の野菊よりも大群落をつくっているのが、オオアワダチソウとセイタカアワダチソウです。特に、記念塔連絡線沿いの戦後入植地の畑跡には、広い面積で両者が群生しており黄色の花で埋め尽くされます。オアワダチソウが8月に入ってすぐ開花し、9月頃からセイタカアワダチソウが開花しました。今はセイタカアワダチソウが優勢で、オオアワダチソウはほとんど受粉・結実しています。この花にも、ハチやチョウの仲間など沢山の種類の昆虫が訪れ、昆虫たちのレストラン状態となっています。彼らにとって、蜜と花粉を食べ放題の幸せな場所なのでしょう。

秋の花に群がる昆虫達を見ていて、この花が終わるとどうなるのか疑問に思いました。図鑑「札幌の昆虫」によると、ハナアブやハナバチにチョウの仲間達が見られるのは、ほとんどが9月までとなっていました。この大群生する花たちが、昆虫達の最後の大レストランなのだと納得しました。               

 
 <二つ開花したミゾソバの花>  <サラシナショウマに来た昆虫2種>

                   


                       2020年 「エゾマツ」 冬季号より



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10月の野幌森林公園の観察報告

                          ボラレン会員 阿部 徹

10月は紅葉・黄葉の季節です。よく晴れた晩秋の森林は、紅色や茶色、黄色に緑色やそれらの中間色と様々な色彩が見られ見事です。それと同時に、落葉が進み木々の葉が透けています。ほとんど風がなくてもパラパラと落葉して、散策路上に枯れ葉が積み重なっています。その上を歩くと、カサカサと音がして楽しいものです。真っ白な雪虫がファファと飛び交い、冬が近づいていることを実感しています。以下、1029(木)までに何回か野幌の森を歩いて、自分が実際に見たことや聞いたことの観察報告です。

 

1.野草の様子

(1)まだ開花・受粉・結実している野草

 ・セイタカアワダチソウ、エゾノコンギク、ユウゼンギク、ノラニンジン、ムラサキツメクサ、シロツメクサ、ブタナ、ヒメジョオン

(2)すでに結実・種子成熟、種子散布中の野草

 ・サラシナショウマ、ミゾソバ、エゾトリカブト、アケボノソウ、エゾゴマナ、ゲンノショウコ、ハナタデ、イヌタデ、タニソバ、アキノウナギツカミ、メナモミ、アキノキリンソウ、オオハンゴンソウ、オオアワダチソウ、アキカラマツ、オオバセンキュウ、ヨブスマソウ、ヒヨドリバナ、ヨツバヒヨドリ、コウゾリナ、ヤマニガナ、ウマノミツバ、ミツバ、ミミモウモリ、ノブキ、キンミズヒキ、ミズヒキ、ヤブハギ、ヤブマメ、ミヤマウズラ、ホソバノツルリンドウ、ツルリンドウ、ミズタマソウ、アケボノシュスラン、オオヨモギ、ヨモギ、コシロネ、ミヤマヤブタバコ、ヤブタバコ、カノツメソウ、イヌゴマ、ミヤマトウバナ、ニガクサ、ホソバノヨツバムグラ、ガガイモ、ムカゴイラクサ、アカソ、クサコアカソ、アオミズ、アマチャヅル、ツルニンジン、キツネノボタン、ハエドクソウ、クサレダマ、オカトラノオ、トリアシショウマ、ヤマブキショウマ、ルイヨウショウマ、ウメガサソウ、コイチヤクソウ、ヒトツバイチヤクソウ、ジンヨウイチヤクソウ、オトギリソウ、トモエソウ、タチギボウシ、ツクバネソウ、クルマバソウ、オククルマムグラ、コウライテンナンショウ、オオキヌタソウ、メマツヨイグサ、ヘラオオバコ、オオバコ、ヒメムカシヨモギ、セイヨウトゲアザミ、ホウチャクソウ(枯)、オオノアザミ(枯)、ナガボノシロワレモコウ(枯)、オオイタドリ(枯)、トチバニンジン(枯)、マイゾルソウ(枯)、オオウバユリ(枯)、エゾノギシギシ(枯)、オニルリソウ(枯)、ヤブニンジン(枯)、ヤブジラミ(枯)、アメリカセンダングサ(枯)、オオハナウド(枯)、クサイ(枯)、ケチヂミザサ、アブラガヤ、ススキ、ヨシ

                 *(枯)⇒茎や葉が枯れた状態で、種子をつけて散布中の野草

(3)種子散布を終えた野草

 ・シロツリフネ、キツリフネ、ツリフネソウ、コナスビ、コンロンソウ、オオヤマサギソウ、エゾスズラン、イワミツバ、ダイコンソウ、ノッポロガンクビソウ、ハンゴンソウ、エゾイラクサ、セイヨウオニアザミ、チシマアザミ、ヒトリシズカ、フタリシズカ、オオタチツボスミレ、ツボスミレ、アオイスミレ、オニシモツケ、サルメンエビネ、オオカモメゾル、ヒメヘビイチゴ、ササガヤ

(4)確認したシダ類

 ・オシダ、オオメシダ(枯)、エゾメシダ(枯)、サカゲイノデ、コウヤワラビ(枯)、ミヤマベニシダ、ジュウモンジシダ、ミゾシダ、ヤマイヌワラビ(枯)、クサソテツ、ホソバシケシダ、ヤマドリゼンマイ(枯)、コタニワタリ(枯)、リョウメンシダ、クジャクシダ、イヌガンソク(枯)、ホソバナライシデ、シラネワラビ(枯)、トラノオシダ、シシガシラ、カラクサイヌワラビ、ミヤマシケシダ、ウスゲミヤマシケシダ、サトメシダ、ハクモウイノデ、ミヤマワラビ、ホソイノデ、ゼンマイ(枯)、イワシロイノデ、ホソバトウゲシバ、フユノハナワラビ、エゾフユノハナワラビ、ワラビ(枯) 

 *(枯)⇒葉身等が枯れてきたシダ

2.樹木の様子

(1)結実・種子熟成、種子散布中の樹木

 ・ハリギリ、ヌルデ、タラノキ、コシアブラ、シナノキ、オオバボダイジュ、ホオノキ、キタコブシ、イタヤカエデ、アカイタヤ、ハウチワカエデ、オオモミジ、ヤマモミジ、アサダ、サワシバ、アズキナシ、ヤチダモ(落葉)、カツラ(落葉)、ハンノキ、ケヤマハンノキ、コバノヤマハンノキ、ヤエガワカンバ、シラカンバ、ウダイカンバ、ナナカマド、ツリバナ、カンボク、ミヤマガマズミ、ズミ、ハイイヌガヤ、ノイバラ、サルナシ、ヤマブドウ、ツタウルシ、ノリウツギ、ツルアジサイ、イワガラミ、ツルウメモドキ、エゾアジサイ、エゾヤマハギ、アクシバ、サワフタギ、エゾユズリハ、ツルシキミ、フッキソウ、ハイイヌツゲ、アキグミ、サワグルミ、シナサワグルミ、カラマツ、イチイ

(2)種子散布を終えた樹木

 ・ミヤマザクラ(落葉)、ヤマグワ、ドロノキ(落葉)、シウリザクラ(落葉)、ニガキ(落葉)、キハダ、ミズキ、ミズナラ、カシワ、クリ、オオツリバナ(落葉)、エゾニワトコ、オオカメノキ(落葉)、ハクウンボク(落葉)、ノブドウ、トチノキ

       *落葉⇒葉をすでに落とした樹木   

3.野鳥や動物、昆虫等

(1)野鳥(含む鳴声)

・ツグミ、カケス、ヒヨドリ、ゴジュウカラ、シジュウカラ、ヤマガラ、ハシブトガラ、コゲラ、アカ

ゲラ、ヤマゲラ、ハシブトガラス、トビ、(大沢の池)マガモ、コガモ、オオバン、キンクロハジロ

(2)動物や昆虫、その他⇒エゾリス、トドノネオオワタムシ(雪虫)、サッポロマイマイ

 

4.観察して気が付いたことや疑問に思ったこと

(1)葉や茎が立ち枯れしても種子散布をしている野草

   オオウバユリやマイヅルソウ、さらにはヤブジラミにヤブニンジン等は、茎や葉が完全に立ち枯れ状態ですが茎頂にまだ種子をつけて散布をしています。ウマノミツバやミツバ等は、葉は枯れ茎も半分枯れた状態で種子をつけている個体が多々見られます。特に驚くのは、オオハナウドです。夏から立ち枯れした茎だけの姿で、茎頂にわずかな数ですが種子をつけています。これらの野草たちを見ていると、体は枯れても何とか次の世代に命をつなごうとする執念を感じます。大したものです。  

(2)セイタカアワダチソウの生き残り戦略

戦後開拓地であった畑作跡を一面に覆うオオアワダチソウやセイタカアワダチソウを見て、何故こ

んなにはびこっているのか疑問に思い、花期のセイタカアワダチソウを改めて調べてみました。

①種子繁殖と栄養繁殖(地下茎)の2種類の繁殖をする。⇒すでに他の植物が多く生育している場所では地下茎を伸ばし、そこから多くの芽を出して一気に成長し他の植物との競争に勝つようにする。空き地では、多くの種子を飛ばしてすばやく定着し成長してその場所を占める。

  ②沢山の花をつけて多量の種子を生産し散布する。⇒1つの株で1万数千から十万個位の花をつけ、昆虫(ミツバチ等)を呼び寄せ、確実に他家受粉をして多量の種子を生産し散布する。平均的な株で、約4万5千個の種子を生産し発芽率は7080%、これはアレチマツヨイグサが生産する種子数を超えているとのこと。確かに、セイタカアワダチソウの花期は長く、沢山の昆虫がいました。

  ③地上部が枯れても地下茎を伸ばして発芽する。⇒一つの株から平均34本の地下茎を伸ばし、そこから沢山の芽を出し競争しながら成長し、より大きく伸びたものが生き残り開花結実後に種子散布をする。地下茎は平面的に広がっていくので、広い面積を占めることになる。また、地下茎は途中で切れても残っている部分から発芽し広がっていく能力がある。

④アレロパシー効果により他の植物の成長を阻害する。⇒根から他の植物の成長を阻害する化学物質を放出して、自分が優位に成長する。実は、ある程度この阻害物質が蓄積されると自分自身もやられてしまうと聞きましたが、この広がりを見ているとホントかなと思っています。

セイタカアワデチソウは、北アメリカ原産のキク科の多年草です。第二次世界大戦後、アメリカからの大量の物資に混じって種子や植物体が各地に陸揚げされて、一気に日本各地に広がったとのことです。この優れた能力を知ると、野幌の森でも広い面積を占めている理由が納得できました。

(3)紅葉の美しさはグラデーション(色の連続変化)!

 今は紅葉(黄葉・褐葉)の真っ盛りです。ヤマモミジは紅葉、シナノキは黄葉、ミズナラは褐葉します。でもよく見ると、ヤマモミジは、葉の色が緑色から黄色、更に紅色へと変化します。一枚の葉で見てもそうなっていました。ミズナラは、緑色から黄色、次に褐色と変化します。ハウチワカエデは、途中にオレンジ色が混じっていました。色の連続変化が、紅葉をより美しくしていました。                                                                                            

   
 <茎と葉が枯れたマイヅルソウ> <黄色から紅色に変化するヤマモミジ> 

                    


                            2020年 「エゾマツ」 冬季号より
  


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     11月の野幌森林公園の観察報告                                 

                       江別市 阿部 徹

11月の野幌の森の散策は、寒さの中にも空気が澄み気持ちがいいものです。足元の野草は枯れ、ほとんどの木々が葉を落として林内が明るくなりました。そんな中でも、ラン科の越冬葉や冬緑性のシダ植物は元気です。木々の実も熟して野鳥たちを待っています。落葉して見通しがよくなったので、野鳥やエゾリス等の姿を見られることが多くなり、意外な出会いを楽しむことができます。以下、1120(金)までに何回か野幌森林公園を歩いて、自分が実際に見たことや聞いたことの観察報告です。また、今後この森も雪で野草等は見られなくなるので、今回を持ってこの報告は終了とします。この報告は、野幌森林公園に通っているボラレン仲間や森の愛好家、探鳥会の方々や自然ふれあい交流館の職員等から沢山の情報をいただき活用しました。多くの方々からの情報提供等に感謝申し上げます。有難うございました。

 

1.野草の様子

 ◎10月に入ってから各散策路の下草刈りが行われていました。それと、11月上旬の降雪と低温が重なり、散策路沿いの多くの野草が消えました。以下、確認できた野草のみを記載しました。

(1)まだ開花・受粉・結実している野草⇒・ムラサキツメクサ、ヒメジョオン

(2)すでに結実・種子成熟、種子散布中の野草

 ・シロツメクサ、ブタナ、セイタカアワダチソウ(枯)、ユウゼンギク(枯)、エゾノコンギク(枯)、ノラニンジン(枯)、サラシナショウマ(枯)、ミゾソバ(枯)、エゾトリカブト(枯)、エゾゴマナ、オオハンゴンソウ(枯)、オオアワダチソウ(枯)、アキカラマツ、オオバセンキュウ(枯)、ヨブスマソウ、ヒヨドリバナ、ヨツバヒヨドリ、ヤマニガナ(枯)、ウマノミツバ(枯)、ミツバ(枯)、ミミコウモリ(枯)、ノブキ(枯)、キンミズヒキ(枯)、ヤブハギ(枯),ツルリンドウ、アケボノシュスラン、オオヨモギ、ヨモギ、ヤブタバコ、ホソバノヨツバムグラ、ガガイモ(枯)、キツネノボタン(枯)、ハエドクソウ(枯)、クサレダマ(枯)、トリアシショウマ(枯)、ルイヨウショウマ(枯)、ウメガサソウ、コイチヤクソウ、ヒトツバイチヤクソウ、ジンヨウイチヤクソウ、タチギボウシ(枯)、クルマバソウ、オククルマムグラ、コウライテンナンショウ(枯)、オオキヌタソウ、メマツヨイグサ、ヘラオオバコ、オオバコ、ヒメムカシヨモギ、オオノアザミ(枯)、ナガボノシロワレモコウ(枯)、オオイタドリ(枯)、マイゾルソウ(枯)、オオウバユリ(枯)、ヤブニンジン(枯)、アメリカセンダングサ(枯)、アブラガヤ(枯)、ススキ(枯)、ヨシ(枯) (枯)⇒茎や葉が枯れた状態で、種子散布中の野草

(3)種子散布を終えた野草

 ・ホソバノツルリンドウ(枯)、ミヤマウズラ、ミヤマトウバナ(枯)、カノツメソウ(枯)、セイヨウトゲアザミ、アケボノソウ、エゾノギシギシ(枯)、コンロンソウ(枯)、イワミツバ、ノッポロガンクビソウ(枯)、ハンゴンソウ、エゾイラクサ、チシマアザミ、オオタチツボスミレ、ツボスミレ、オニシモツケ(枯)、シオデ(枯)、ヒメヘビイチゴ、ササガヤ(枯)、ケチヂミザサ(枯)

(4)越冬葉⇒・サイハイラン、コケイラン、トケンラン、サルメンエビネ

(5)確認したシダ類

 ・オシダ、コウヤワラビ(枯)、ミヤマベニシダ(枯)、ジュウモンジシダ、ミゾシダ(枯)、ヤマイヌワラビ(枯)、コタニワタリ、リョウメンシダ、クジャクシダ(枯)、イヌガンソク(枯)、ホソバナライシダ、トラノオシダ、シシガシラ、サトメシダ(枯)、ミヤマワラビ、ゼンマイ(枯)、サカゲイノデ、ホソイノデ、イワシロイノデ、ホソバトウゲシバ、フユノハナワラビ、エゾフユノハナワラビ、ワラビ(枯)、オシャグジデンダ

(枯)⇒葉身等が枯れてきたシダ

2.樹木の様子

 ◎11月上旬の初雪後に気温が一気に下がり、ほとんどの木々が落葉をしました。

(1)結実・種子熟成、種子散布中の樹木

 ・ハリギリ、ヌルデ、タラノキ、コシアブラ、シナノキ、オオバボダイジュ、ホオノキ、キタコブシ、イタヤカエデ、アカイタヤ、ハウチワカエデ、オオモミジ、ヤマモミジ、アサダ、サワシバ、アズキナシ、キハダ、ヤチダモ、カツラ、ハンノキ、ケヤマハンノキ、コバノヤマハンノキ、ヤエガワカンバ、シラカンバ、ウダイカンバ、ナナカマド、カンボク、ミヤマガマズミ、ズミ、ノイバラ、サルナシ、ヤマブドウ、ツタウルシ、ノリウツギ、ツルアジサイ、イワガラミ、ツルウメモドキ、チョウセンゴミシ、エゾアジサイ、エゾヤマハギ、アクシバ、エゾユズリハ、ツルシキミ、フッキソウ、ハイイヌツゲ、アキグミ、サワグルミ、シナサワグルミ、カラマツ、イチイ

(2)種子散布を終えた樹木

 ・サワフタギ、ツリバナ、ハイイヌガヤ、ニガキ、ミズキ、ミズナラ、カシワ、クリ、オオツリバナ、エゾニワトコ、オオカメノキ、ハクウンボク、ノブドウ、トチノキ、イチョウ

         

3.野鳥やその他の動物(野鳥は鳴声を含む)

・ヒレンジャク、ツグミ、ヒヨドリ、ゴジュウカラ、シジュウカラ、ヤマガラ、ハシブトガラ、コゲアカゲラ、オオアカゲラ、クマゲラ、ハシブトガラス、トビ、エゾリス

 

4.観察して気が付いたことや疑問に思ったこと

(1)コウライテンナンショウ(マムシグサ)の赤い実は誰が食べるのか?

   林内に見えるトウキビ状の赤い実はとてもきれいです。雌雄異株で塊茎の栄養状態によって雄株にも雌株にもなり、全草有毒であることが知られています。赤い実を間違って食べると、かなりの痺れが続くとのことです。そういえば、緑色の実が赤色に変わってからもかなり長い期間、赤い実をつけたままの状態で立っています。一粒の大きさは、野鳥がついばむには丁度いいサイズでしかも赤熟するので、何かの野鳥の餌だと思っていますが、実際に食べている場面を一度も見たことがありません。ナナカマドの赤い実と同様に、そんなに美味しくないのだと思います。誰が食べているのか不思議でした。『身近な草木の実とタネハンドブック』(多田多恵子著・文一総合出版)では、「マムシグサの赤い実はかすかに甘く、ジョウビタキなどは丸呑みするが、人には毒で危険を伴う。」と記載されていました。ジョウビタキが食べることは分かりましたが、この鳥は野幌の森では見ないので疑問は続きました。ネットで調べてみるとメジロやヒヨドリも食べるとのこと。これで納得できましたが、他にも食べている野鳥がいるのではと思っています。是非、実際に見たいものです。

(2)サイハイラン等の越冬葉と背の低い常緑樹は元気だ!

   この時期、散策路や林内で目立つのがサイハイランやトケンラン等の越冬葉です。特に、サイハイランの越冬葉は、至る所で見ることができます。こんなにあったのかと、次年度からの成長が楽しみになります。クルマバソウやオククルマムグラも、わずかの実をつけながら緑葉のままです。背の低い常緑樹で、赤い実のツルシキミや白い実のフッキソウは、実だけでなく次年度開花する蕾もつけています。晩秋に新葉を出す雌雄異株のナニワズも生き生きとしています。これらの植物は、夏の間は他の植物の下に隠れていて目立ちませんが、木々の落葉が進み野草も立ち枯れて明るくなって林床で盛んに光合成をしているのだと思います。雪が積もるまでの間、上が開けた日光を利用して栄養を地下茎等に貯め、常緑のまま雪の下で冬を過ごし春になると一気に成長するのでしょう。背の低い植物たちが、季節を上手に利用して生きる姿に逞しさを感じました。やるもんです!

(3)散策路沿いで、サラシナショウマを多く見るのはなぜか?

   5月の観察報告で、4種類のショウマの芽出しの時期や個体数の違いについて報告しました。一番個体数が多かったのはサラシナショウマでした。開花や結実を観察して分かったことは、サラシナショウマの種子は、周りに翼がついた翼果でその数も大変多く風散布です。ルイヨウショウマの果実は、丸い黒実の液果であきらかに鳥散布です。トリアシシショウマは、花が終わると小さな茶色の丸く固い実ができ、自然とその場に落ちるようです。ヤマブキショウマの実は、よく分かりませんでした。調べたら雌雄異株で、雌株の果実は袋果で下向きに裂けて細かな種子を落とすとありました。サラシナショウマの種子は、風散布で散策路に沿って飛ばされ広がっていったのだと思います。だから散策路沿いに個体数が多く、林内にはあまり見られないのだと考えました。ルイヨウショウマは、林内にぽつりと生えていたり一か所に数株が集まって生えています。その実を食べた鳥が枝に止まって糞をして林内に生えたり、液果がその場所に落ちて生えたのだと考えました。トリアシショウマの種子は、たぶんその場に落ちるので決まった場所に群生しているのだと考えました。

 

     
<コウライテンナンショウの赤実>  <サイハイランの越冬葉>  <サラシナショウマの種子> 


                          2021年 「エゾマツ」 春季号より



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